東京都の蓄電池補助金はどんな制度?

東京都の蓄電池の補助金は、正式には「家庭における蓄電池導入促進事業」といいます。窓口は東京都環境公社(クール・ネット東京)で、都内の住宅に蓄電池を新しく設置する人や、既存の蓄電池に容量を足す人に費用の一部を助成します。

令和8年度 家庭における蓄電池導入促進事業の概要
項目内容
窓口東京都環境公社(クール・ネット東京)
対象都内の住宅に新しく設置する蓄電池システム、既存の蓄電池への蓄電池ユニットの増設
申請できる人助成対象機器の所有者(国・地方公共団体を除く)
事前申込2026年5月29日〜2027年3月31日17時(契約より前に必要)
交付申請兼実績報告2026年6月30日から受付。事前申込から1年以内、遅くとも2029年3月30日まで
受付の停止予算の範囲を超えた日で停止。同じ日に複数の申請があれば抽選

太陽光と同じく、業者と契約する前に「事前申込」を済ませることが条件です。事前申込の受付通知が届いた日以降に契約します。

助成額:新設10万円/kWh、増設6万円/kWh

蓄電池の助成単価(令和8年度)
区分単価上限(DR実証に参加しない場合)太陽光の条件
蓄電池を新しく設置10万円/kWh120万円/戸設置済み・同時設置、または再エネ電力メニュー契約
既存の蓄電池にユニットを増設6万円/kWh72万円/戸設置済みであること
DR実証に参加+10万円上限の設定が外れる—
DRに必要な機器を新しく設置+5万円/台——
リフォーム瑕疵保険7,000円/契約——

※いずれも税抜の助成対象経費(機器費+工事費+IoT機器費+IoT工事費 − 国・他の自治体の補助金)が上限で、計算した助成額と比べて小さいほうになります。1,000円未満は切り捨てです。

※蓄電池パッケージに最初から含まれる機器や、機器を付けない「端末レスDRサービス」でDR実証に参加する場合は、5万円の加算はなく10万円の加算だけです。

容量別の助成額の目安

家庭用で多い容量で計算しました。工事費を含む経費が助成額を上回っている前提です。

新しく設置する場合の助成額(令和8年度単価で試算)
蓄電容量DR実証に参加しないDR実証に参加(機器の新設なし)
5kWh50万円60万円
7kWh70万円80万円
10kWh100万円110万円
12kWh120万円(上限)130万円
16kWh120万円(上限)170万円

※12kWhを超える大容量では、DR実証に参加するかどうかで差が大きくなります。ただし助成額は経費を超えられないため、実際の額は見積の金額で確かめてください。

令和7年度からの変更点

令和7年度と令和8年度の比較
区分令和7年度令和8年度
新しく設置12万円/kWh(上限設定なし)10万円/kWh(▲2万円)、上限120万円/戸
ユニットを増設8万円/kWh(上限設定なし)6万円/kWh(▲2万円)、上限72万円/戸
DR実証の加算+10万円+10万円、機器の新設で+5万円/台

太陽光なしでも使える?

新しく設置する場合は、太陽光がなくても対象になります。そのかわり、再生可能エネルギーの電力メニューに契約していることが条件です。増設は、太陽光が設置済みであることが条件です。

太陽光の有無と対象になる区分
自宅の状況新しく設置ユニットを増設
太陽光が設置済み(卒FITを含む)対象対象
蓄電池と同時に太陽光を設置対象—
太陽光なし・再エネ100%の電力メニューに契約対象対象外
太陽光なし・通常の電力メニュー対象外対象外

電力メニューには細かい条件があります。

  • 東京都の「エネルギー環境計画書制度」で公表されている電力メニューのうち、令和7年度計画値の「再エネ利用率」が100.00%のものに限られます。
  • 交付要綱で決められた処分制限期間(蓄電池は6年)が過ぎるまで、再エネの電力を使い続ける必要があります。

電力会社を切り替える前に、東京都環境局の公表ページで、そのメニューの再エネ利用率を確認してください。

DR実証に参加すると何が変わる?

「DR(デマンドレスポンス)」は、電気が足りない時間に使用を抑えたり、余っている時間に貯めたりする仕組みです。都に登録した家庭向けアグリゲーター(電力の需給調整を行う事業者)と契約し、蓄電池の充放電を遠隔で調整する実証に参加します。

DR実証に参加する・しないの違い
項目参加しない参加する
加算なし+10万円(DRに必要な機器を新しく付けると+5万円/台)
上限新設120万円・増設72万円上限の設定が外れる(経費が上限)
蓄電池の制御自分の設定どおりアグリゲーターが遠隔で制御することがある
途中でやめた場合—正当な理由のない解約で増額分の返還を求められることがある
  • DR実証の契約は、交付申請兼実績報告の前に結ぶ必要があります。申請後に「参加しない」から「参加する」へは変更できません。
  • 都の登録アグリゲーターは、都や公社が優良事業者と認定したものではありません。制御による電気代への影響も含めて説明を受けてから決めましょう。

対象になる人・ならない人

対象になるかどうかの目安
ケース対象?ポイント
都内の持ち家に新しく蓄電池を付ける対象太陽光か再エネ電力メニューの条件を満たす
既存の蓄電池に容量を足す対象太陽光が設置済みであること
SII登録のない機種を選んだ(10月1日以降の事前申込)対象外4月1日〜6月30日の契約を除く
事前申込の前に契約した原則対象外2026年4月1日〜6月30日の契約のみ事前申込前でも対象
2026年3月31日までに契約した令和8年度は対象外—
店舗兼住宅で、店舗だけで電気を使う対象外住まいの部分で使うことが条件
工事代金を現金で手渡しした対象外金融機関発行の証明書等の提出が必須

国・区の補助との併用

都の助成額と国・区市町村の補助額の合計が、助成対象経費を超えない範囲で併用できます。ただし、令和8年度に使える制度は限られています。

蓄電池に使える補助の状況
制度状況注意点
東京都(家庭における蓄電池導入促進事業)受付中事前申込は2027年3月31日17時まで
国(令和7年度補正 家庭用蓄電システム等導入支援事業/DR)公募終了(今は使えない)当初は2026年12月10日までの予定。5月29日に予算に達して終了し、再開の予定はないと公表
区市町村の上乗せ区ごとに異なる区内業者との契約が条件の場合がある

申請の流れと落とし穴

  1. 1

    見積を取り、機種を確認する

    蓄電容量(kWh)と機種名がわかる見積をもらいます。

    落とし穴 10月1日以降の事前申込は、SIIの令和8年度登録機器であることが条件です。

  2. 2

    事前申込(電子申請)

    認証用メールアドレスを登録し、事前申込フォームから申し込みます。2027年3月31日17時が締切です。

    落とし穴 受付通知メールが届く前に契約すると対象外です。受付番号は控えておきます。

  3. 3

    契約・工事・支払い

    受付通知が届いた日以降に契約し、工事と支払いを済ませます。

    落とし穴 現金の手渡しは対象外です。キャッシュバックがある場合は、その額を経費から差し引きます。

  4. 4

    DR実証に参加するなら契約を結ぶ

    都に登録したアグリゲーターとDR実証の契約を結びます。

    落とし穴 交付申請兼実績報告のあとから参加に切り替えることはできません。

  5. 5

    交付申請兼実績報告

    事前申込から1年以内、遅くとも2029年3月30日までに提出します。

    落とし穴 予算の範囲を超えた日で受付は止まります。工事が済んだら早めに出しましょう。

  6. 6

    助成金の振込

    交付決定通知書が送られてから1〜2か月程度で振り込まれます。

営業を受けずに確認する方法