11月分の電気代が上がる3つの理由

東京電力エナジーパートナー(以下、東京電力)が2026年9月29日に公表した平均モデルでは、11月分の電気代は9,561円です。国の支援で値引きされていた10月分の8,275円から、月1,286円上がります。値上がりは次の3つに分けられます。

平均モデル(従量電灯B・30A・月260kWh)の値上がりの内訳
理由何が変わったか値上がり額
国の電気・ガス料金支援の終了10月分(9月使用分)まであった3.50円/kWhの値引きがなくなる910円
託送料金の見直し2026年11月1日から基本料金・電力量料金の単価を変更254円
燃料費調整単価の上昇▲5.80円/kWh(10月分・支援前)→ ▲5.33円/kWh(11月分)122円
合計8,275円 → 9,561円1,286円

※いずれも消費税等相当額と再生可能エネルギー発電促進賦課金(4.18円/kWh)を含みます。燃料費調整額の122円は、0.47円/kWh×260kWhを四捨五入した参考値です。託送料金の見直しは11月1日から適用されるため、実際の11月分の請求は検針日に応じて「新」「旧」の料金を日割りした合計になります。

使用量別:いくら上がるかの目安

使用量が多い家庭ほど、支援終了の影響(使用量×3.50円)が大きくなります。東京電力の従量電灯Bの単価で、10月分と11月分を計算しました。

従量電灯Bの使用量別の試算(10月分→11月分)
契約と使用量10月分(支援あり)11月分値上がり額
30A・260kWh(東京電力の平均モデル)8,275円9,561円1,286円
40A・400kWh13,376円15,305円1,929円
50A・500kWh17,224円19,636円2,412円

※40A・400kWhと50A・500kWhは、東京電力の公表単価(基本料金・3段階の電力量料金・燃料費調整単価・再エネ賦課金)から当サイトが計算した試算です。同じ方法で30A・260kWhを計算すると、東京電力の公表値(8,275円・9,561円)と一致します。11月分は、すべての日に見直し後の料金が適用されたものとして計算しています。

託送料金の見直しとは

託送料金は、電気を家まで届ける送配電網の利用料です。どの電力会社と契約していても、電気料金の中に含まれています。2026年11月1日に各地の一般送配電事業者が託送料金を見直すことを受け、東京電力は同じ日から見直し分を電気料金に反映します。規制料金(従量電灯など)については、9月29日に経済産業大臣へ約款の変更を届け出ています。

従量電灯Bの単価の変化(税込、燃料費調整単価を含まない)
項目見直し前2026年11月1日から
基本料金 30A935円25銭1,176円18銭
基本料金 40A1,247円00銭1,568円24銭
電力量料金 最初の120kWhまで29円80銭29円85銭
電力量料金 120〜300kWh36円40銭36円45銭
電力量料金 300kWh超40円49銭40円54銭

見直しの大部分は基本料金です。電力量料金は1kWhあたり5銭の上昇にとどまる一方、基本料金は10Aあたり約80円上がります。使用量が少なくても、契約アンペアが大きい家庭ほど影響を受けやすい見直しです。

補助の空白期間はいつまで?

東京電力の請求は「〇月分」と書かれ、前の月に使った電気の料金です。たとえば10月分は9月使用分です。使用月と請求月がずれるため、支援がいつの請求に入るかを整理しました。

国の電気・ガス料金支援の状況(低圧)
使用月(東京電力の請求)値引き単価状況(2026/10/28)
2026年7月使用分(8月分)3.50円/kWh実施済み
2026年8月使用分(9月分)4.50円/kWh実施済み
2026年9月使用分(10月分)3.50円/kWh実施済み(最終)
2026年10〜11月使用分(11〜12月分)なし支援なし
2026年12月使用分(2027年1月分)未定前倒しを検討と報道
2027年1〜3月使用分(2〜4月分)未定補助を検討と報道。財源は予備費、補正予算も視野

冬の支援が決まっても、今の報道どおりなら10〜11月使用分は支援のない期間になります。決まった単価と対象月は、政府の正式発表が出しだい更新します。

検針票で自分の値上がり額を確かめる

平均モデルと自分の家では、契約アンペアも使用量も違います。手元の検針票(またはWebの明細)で、次の順に確かめると自分の値上がり額がわかります。

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    契約種別と契約アンペアを見る

    「従量電灯B 30A」のように書かれています。東京電力の規制料金か、スタンダードなどの自由料金か、ほかの電力会社かで、単価の変わり方が違います。

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    10月分の使用量と値引き額を見る

    10月分の明細に「電気・ガス料金支援」などの値引きの行があります。その金額が、11月分からなくなる分です。

    落とし穴 値引きは燃料費調整額に含めて表示されることがあります。その場合は、使用量×3.50円で計算できます。

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    燃料費調整額の単価を比べる

    東京電力の場合、10月分は▲9.30円/kWh(支援込み)、11月分は▲5.33円/kWhです。差の3.97円/kWhに使用量をかけた額が、支援終了と燃料費調整を合わせた値上がりです。

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    基本料金の変化を足す

    東京電力の従量電灯Bなら、11月1日から基本料金が30Aで約241円、40Aで約321円上がります。

    落とし穴 11月分は検針日によって新旧の料金が日割りになるため、全額が上がるのは12月分からです。

東京電力以外と契約している人は

新電力などほかの電力会社と契約している場合も、国の支援は各社の請求で値引きされていたため、10月使用分から値引きはなくなっています。託送料金はどの会社の料金にも含まれますが、見直しをいつ、どの単価に反映するかは各社が決めます。契約先の「お知らせ」ページで、料金改定の有無を確認してください。

たとえば東京ガスは、託送料金の値上げを受けて2026年12月1日に電気の料金表を改訂し、2027年1月検針分から新しい料金を適用すると発表しています。基本プラン・30A・月260kWhの家庭では、9,196円から9,449円へ月253円の値上がりです(東京ガス、2026年10月8日発表)。

燃料費調整の計算方法も会社やプランで違います。市場価格に連動するプランでは、燃料費調整単価ではなく電力の市場価格で毎月の単価が動きます。

今すぐできる見直し

11月から効く見直しと、その効果の目安
見直し効果の目安注意点
契約アンペアを下げる10A下げると基本料金が月392円06銭下がる(東京電力・従量電灯B、11月1日以降)同時に使える家電が減る。手続きの方法と費用は契約先で確認
電力会社・料金プランを比べる使用量と単価の組み合わせで変わる燃料費調整の上限の有無、市場連動かどうか、解約金を確認
使用量の多い時期の使い方を見直す使用量×単価の分だけ下がる暖房の設定温度・待機電力など。12月以降の使用量が増える前に

電力会社を比べるときは、基本料金と電力量料金の単価だけでなく、燃料費調整額や市場価格調整額を含めた「1か月の請求額」で比べるのが確実です。過去12か月の使用量を検針票から書き出しておくと、季節ごとの差も比べられます。

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