まず30秒で切り分け:症状別の早見表
エコキュートのお湯が出ないとき、原因の多くは「湯切れ」「凍結」「停電後のブレーカー」のどれかで、故障とは限りません。水は出るかとリモコンの表示の2つで、ほとんど切り分けられます。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にやること |
|---|---|---|
| 水もお湯も出ない(冬の朝) | 配管の凍結 | お湯側の蛇口を開けて解凍を待つ |
| 水もお湯も出ない(季節を問わず) | 断水 | 近所や水道局の断水情報を確認する |
| 水は出るがお湯が出ない・ぬるい | 湯切れ | リモコンで残湯量を見て、沸き増しする |
| 停電のあとからお湯がつくられない | ブレーカーが落ちたまま | エコキュート専用のブレーカーを確認する |
| お湯はりで浴槽にお湯が出ない | ふろ配管の凍結・断水 | 解凍を待ってから、ふろ自動を押し直す |
| エラーコードが表示されている | 機器の異常・凍結・断水など | 取扱説明書のエラー一覧で意味を確認する |
| 本体のまわりが濡れている | 結露、または水漏れ | 水たまりが広がるなら販売店に連絡 |
水は出るのにお湯だけ出ない
湯切れ:その日の分を使い切った
エコキュートは、電気代の安い夜間にタンクへお湯をためておく給湯器です。来客や長めのシャワーでその日の分を使い切ると、水しか出なくなります。これを「湯切れ」といいます。
- リモコンで、タンクの残湯量を確認する
- 残りが少なければ「沸き増し」(機種によって「タンク湯増し」など)を押す
- 湯切れがたびたび起きるなら、沸き上げ量の設定を「多め」にする
沸き増しをしてから使えるようになるまでには時間がかかります。使用量が少ないのに湯切れが続く場合は、どこかで水漏れしている可能性があるため、販売店に点検を頼みましょう。
停電のあと:ブレーカーと設定を確認
停電や落雷のあとは、エコキュート専用のブレーカーが落ちたままになっていることがあります。タンクにお湯が残っているあいだは出ますが、新しくお湯がつくられないため、翌日以降に湯切れします。分電盤でブレーカーを確認し、リモコンの時刻や沸き上げの設定が初期化されていないかも見ておきましょう。
旅行のあと:休止設定のまま
長期の外出で「休止」や「沸き上げ停止」を設定していると、帰宅後もお湯がつくられません。リモコンの設定を解除し、沸き増しをします。
冬の朝に水もお湯も出ない:凍結
三菱電機の案内によると、外気温が0℃以下になると、保温工事がしてあっても配管が凍結し、お湯や水が出なくなることがあります。凍結しやすいのは、蛇口につながる給水・給湯配管と、浴槽につながるふろ配管です。
- 蛇口の場合:湯水混合栓の温度調節をお湯側にして蛇口を開き、解凍されるまで待つ
- ふろの場合:解凍されるまで待ってから、もう一度ふろ自動スイッチを押す(エラー表示が消えれば使える)
- 復帰しない場合:給水配管専用の止水栓を閉め、据付工事店(販売店)に連絡する
三菱電機の機種では、ふろ配管が凍結すると「P05」や「断水/配管凍結ではありませんか」と表示されることがあります。配管に熱湯をかけるのは避けましょう。急な温度変化で配管を傷めるおそれがあります。
リモコンにエラーが出ている
エラーコードの意味はメーカーや機種によって異なります。まず取扱説明書のエラー一覧で意味を確認し、自分で対処できるものか、点検が必要なものかを見分けましょう。
- 凍結・断水を示すエラー:解凍や断水の解消を待てば、多くは消える
- 一度リセットして消え、その後出ないエラー:様子を見る
- リセットしても繰り返し出るエラー:販売店かメーカーの修理窓口に、品番とエラーコードを伝えて相談する
故障ではないケース
ダイキンは、次のような症状は故障ではないことが多いとしています。
| 症状 | 理由 |
|---|---|
| タンクやヒートポンプが濡れている | 結露は正常な現象で、通常は心配いらない。配管や接続部からの漏れは故障のサイン |
| シャワーの勢いが弱い | 水道の圧力を下げて使う仕組みのため、ガス給湯器より水圧が低くなりやすい |
| 勝手に水やお湯が出る | 配管の自動洗浄や、寒い日の凍結予防のための排水 |
反対に、お湯の温度が安定しない、異音がする、電気代が急に増えたといった症状は、故障の前触れのことがあります。
修理か交換か:使用年数で判断する
判断の軸は、使用年数と修理費です。日本冷凍空調工業会の資料では、エコキュートの部品の保有期間は概ね10年とされ、それを過ぎると修理できない場合があります。
| 状況 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 購入して間もない | 保証で修理 | 保証期間内なら、まず販売店・メーカーへ |
| 使用10年未満で、初めての不具合 | 修理の見積を取る | 部品が手に入りやすく、修理で長く使えることが多い |
| 使用10年前後で故障した | 交換を検討 | 部品の保有期間が終わり、修理できないことがある |
| 修理見積が10万円超で、使用10年以上 | 交換 | ダイキンが交換を検討する目安に挙げている |
| 浸水した・水害にあった | 交換 | 本体が水につかった恐れがある場合は交換が目安 |
タンクは問題なく、ヒートポンプだけが故障している場合は、ヒートポンプユニットだけを交換できることもあります。見積のときに両方の金額を聞いてみましょう。
交換するなら補助金:給湯省エネ2026
エコキュートを交換するなら、国の「給湯省エネ2026事業」が使えます。故障による急な交換も対象です。
| 交換のパターン | 補助額 |
|---|---|
| エコキュート → エコキュート | 7万円(性能加算の対象機種なら10万円) |
| 電気温水器 → エコキュート | 上記+撤去加算2万円(最大12万円) |
| 電気蓄熱暖房機も撤去する | さらに+4万円/台(2台まで) |
期限は、着工前の予約が遅くとも2026年11月16日、交付申請が遅くとも2026年12月31日です。予算上限に達するとこれより早く終わります。過去の終了日は給湯省エネ2026はいつまで?にまとめています。
交換までの流れと落とし穴
- 1
品番・設置年・症状をメモする
本体の側面やリモコンで品番を確認し、エラーコードや症状を書き留めます。見積がスムーズになります。
- 2
給湯省エネ事業の登録事業者に見積を依頼する
補助金を使うには、登録済みの業者に本体と工事をまとめて頼む必要があります。
落とし穴 通販で本体だけ買い、取り付けを別に頼む「施主支給」は補助の対象外です。
- 3
契約・予約
11月16日までなら、業者が着工前に予約を入れて予算を確保できます。
落とし穴 予約の受付が終わったあとは、工事後の申請までに予算が尽きるリスクがあります。
- 4
交換工事
古い機器の撤去と新しい機器の設置を行います。設置場所や配管の状態によって、工事の日数が変わります。
- 5
業者が交付申請し、補助金が還元される
補助金は、工事代金からの値引きか、現金で受け取ります。
営業を受けずに確認する方法
停電のたびにお湯の心配をしたくない人は、蓄電池を組み合わせる方法もあります。停電時にどの家電を動かせるかは蓄電池の種類で変わるため、見積のときに「エコキュートを動かせるか」を確認しましょう。